北海道沼田町

まつりばやしと、ほたるの里


2012年 第14回 入賞作品

入賞作品一覧

  • 最優秀賞
    • 厳冬の明日萌駅(佐藤 圭 様/留萌市)
  • 優秀賞
    • 狙いをつけて(西村 公孝 様/苫小牧市)
  • 優秀賞
    • 舞う子(沼田 信廣 様/美唄市)
  • 入選
    • 田島公園の住民(野 佳昭 様/沼田町)
    • 夏の思ひ出(高橋 俊彦 様/沼田町)
    • 夏丘夕景(平野 好恵 様/札幌市)
    • 発掘(近江 早苗 様/札幌市)
    • 祭り大好き(広田 広一 様/岩見沢市)
  • 奨励賞
    • 遥かなるソバ畑(鈴木 徹 様/湧別町)
    • 星空に誘われて(神保 吉数 様/新ひだか町)
    • 感動!(野 佳昭 様/沼田町)
    • 倒木とホロピリ湖(齊藤 修成 様/苫小牧市)
    • 激突(深江 博紀 様/旭川市)
    • 鼓動(佐藤 圭 様/留萌市)
    • そこが宝のありか(竹田 司 様/旭川市)
    • 戦うあんどん(滝田 一雄 様/釧路町)
    • クライマックス(はやしひろし 様/苫小牧市)
    • 早朝のホロピリ湖(沼田 信廣 様/美唄市)

入賞作品ギャラリー

  • 雪降る明日萌駅
    【最優秀賞】「厳冬の明日萌駅」

    佐藤 圭 様(留萌市)

  • とんぼを採る子供
    【優秀賞】「狙いをつけて」

    西村 公孝 様(苫小牧市)

  • あんどんの回りをまわる人々
    【優秀賞】「舞う子」

    沼田 信廣 様(美唄市)

  • ひなにえさをあげる親鳥
    【入選】「田島公園の住民」

    野 佳昭 様(沼田町)

  • 写真
    【入選】「夏の思ひ出」

    高橋 俊彦 様(沼田町)

  • 夕暮れ時の丘
    【入選】「夏丘夕景」

    平野 好恵 様(札幌市)

  • 川で岩を掘る子供
    【入選】「発掘」

    近江 早苗 様(札幌市)

  • 車いすであんどん参加
    【入選】「祭り大好き」

    広田 広一 様(岩見沢市)

  • 晴れ渡るそば畑
    【奨励賞】「遥かなるソバ畑」

    鈴木 徹 様(湧別町)

  • 満点の星
    【奨励賞】「星空に誘われて」

    新保 吉数 様(新ひだか町)

  • あんどんを見る後ろ姿
    【奨励賞】「感動!」

    野 佳昭 様(沼田町)

  • 太陽と倒木
    【奨励賞】「倒木とホロピリ湖」

    齊藤 修成 様(苫小牧市)

  • あんどんのぶつかりあい
    【奨励賞】「激突」

    深江 博紀 様(旭川市)

  • 蛍の飛行
    【奨励賞】「鼓動」

    佐藤 圭 様(留萌市)

  • スプリンクラーで虹
    【奨励賞】「そこが宝のありか」

    竹田 司 様(旭川市)

  • あんどんの激突
    【奨励賞】「戦うあんどん」

    滝田 一雄 様(釧路町)

  • あんどん祭りのラスト
    【奨励賞】「クライマックス」

    はやし ひろし 様(苫小牧市)

  • 鏡のようなホロピリ湖
    【奨励賞】「早春のホロピリ湖」

    沼田 信廣 様(美唄市)

講評

はじめに

第14回「明日萌の里フォトコンテスト」に多数のご応募をいただき有り難うございます。

去る10月16日、沼田町健康福祉総合センター2階大会議室において厳正な審査が行われ、応募総数298点の中から最優秀賞1点、優秀賞2点、入選5点、奨励賞10点、計18点が選出されました。

審査は、金平嘉則氏(沼田町長)、吉住淳男氏(沼田町観光協会会長)、若林祐治氏(沼田写真クラブ会長)、岡本洋典(自然写真家)の4名が担当しましたが、以下を審査員講評といたします。 

講評

14回目を迎えた「明日萌の里フォトコンテスト」ですが、今年は応募数が遥かに昨年を上回り、300点に迫る作品が集まりました。本コンテストに寄せる関心の高さを示す結果となりました。

応募作品全体を見渡すと、数の上では夜高あんどん祭りの作品が多く見られますが、四季の田園景観や景勝地、野生動物や人物絡みのスナップなど、実に多様な表現作品が集まりました。

最優秀賞に選ばれた佐藤圭氏の作品「厳冬の明日萌駅」は、豪雪に見舞われた今冬の明日萌駅の夜景です。激しく降り続ける雪を、街灯や補助光を活かして見事に表現しています。駅舎に堆く積もった雪が今冬の多雪ぶりを物語ります。雪中米で知られる沼田町の冬の風情を、力強く且つ魅力的にアピールする優れた作品です。

優秀賞の2作品も高い評価を得た作品です。西村公孝氏の作品「狙いをつけて」は、キャンプ場で無心にトンボ捕りに興じる男児のスナップショットです。捕虫網の先に見えるトンボや男児の真剣な目線が臨場感を高揚させます。ローアングルから網とトンボを空に配した画面構成が成功しています。

沼田信廣氏の作品「舞う子」は、沼田小学校のあんどん行進を捉えています。夕刻に比較的遅いシャッター速度で撮影することで、周囲で踊る子供たちの動感を見事に表現しています。

入選5作品、奨励賞10作品も力作揃いです。

近江早苗氏の入選作品「発掘」は、化石を発掘している男児のスナップショットです。両手でハンマーを握る姿勢と眼差しに、子供の抱く期待感が伝わってきます。同じく野佳昭氏の作品「田島公園の住民」は、公園内で営巣中のアカゲラを撮り収めています。身近な公園内に見られる野鳥は、沼田の豊かな自然を象徴しています。平野好恵氏の作品「夏丘夕景」は、夕刻の牧草地を撮影していますが、色付いた雲と牧草ロールの配置がドラマチックなひとときを表現しています。

終わりに

14回目となった「明日萌の里フォトコンテスト」ですが、300点もの作品が集まり、新鮮なロケーションから季節感や動感、人物や動植物を絡めた優れた作品が多数見られたのは嬉しい限りです。特に、最優秀賞の厳しい冬を表現した作品は、雪や寒さは暮らしの上ではハンディキャップとなっても、見方を変えれば強烈な地域性や魅力性を表現する糸口を示します。

撮影技術的なアドバイスとしては、デジタル一眼レフカメラの高感度耐性の進歩により、低光量下の自然光を活かした撮影が可能となりました。オリジナリティー溢れる表現の幅を広げる上で役立てて頂きたいと思います。

14回と開催を重ねても、充実した実績を残し続ける本コンテストですが、今後も、写真を通じた人と文化の交流や沼田町の観光振興に繋がる取組みとして発展することを期待します。

最後に、主催者と関係者の皆様のご努力に敬意を表すと共に、受賞者の皆様に心よりお祝い申し上げます。

「明日萌の里フォトコンテスト」審査員代表
(社) 日本写真家協会会員 岡本 洋典